未来からの贈り物
莉奈「諸外国の方が医術が進んでるの。
十年もすれば……労咳が不治の病じゃなくなる……。
絹を売れば日本の経済は裕福になる。飢えに苦しむ者がいなくなる。
何故分からない……。お前の名誉の為に飢餓に苦しむ者を見ていろと……?
ボロボロの服を着た子供たちは……綺麗な着物を着る権利はないと……?」
「戯れ言だっっっ!!!」
莉奈「…………………。本当にそう思ってるの? 武士と貴族しか生きる権利はないと……?
誰のお陰で貴様は飯が食えるっっっ!!金があっても米を作る農民がいなきゃ飯は食えないんだよっっっ!!!
酒だって米から出来てるんだっっっ!!
貴様らが旨いもん食って酔っ払っている間、貧しい農民は汗水垂らして働いてるんだっっっ!!! それでもまともな暮らしが出来ない者もいる。
日本人全ての者に……まともな暮らしにしたいと思う私が戯れ言だと言うなら……私を……斬りなさい」
莉奈は刀を収めた
莉奈「農民の顔を見て話したことあるか……。 農民の子の顔を見たことがあるか……。 太った奴がいたか……?
農民が汗水垂らして作った米は……貴様の腹の中だ。
農民は……白米を食べれない者もいる事を知っているかっっっ!!!」
「黙れっっっ!!!」
莉奈「職の無い者は……死ねと言うのか……。 親の借金を返す為に廓で働く女の子の気持ちを考えたことあるか…?」
カラン カラン カラン
攘夷派の農民は鍬や鎌を持って戦っていたが、農民は戦意喪失……。
莉奈「病気で苦しむ金のない老若男女は……死ねと……?」
総司は私の横に立ち、跪く前の男に刀を突き付けた
総司「莉奈……刀は収めるな……」
莉奈「得意技は居合いですから」
「日本が日本では無くなる……」
莉奈「日本は良き文化がある……。それを残す為にも同盟を組んだんだよ……。
綺麗な桜や紅葉や梅……。日本は素晴らしい国なんです。日本人は謙虚で例に正しい。 日本を……守りたいんです。」
「乗っ取られたら貴様……首を差し出すか……」
莉奈「百五十年先も……綺麗な桜や紅葉が咲いてますよ!!」
「そんな事……分からんだろう!!!」
莉奈「ふふふ。分かるんですよ?」
「分かるわけ無いだろうっっっ!!!」
莉奈「私が百五十一年後から来たからです………」
ザワザワザワザワザワザワ
総司「言っちゃって良かったの?」