未来からの贈り物
幹部は走って東京の屯所に戻り、身支度を始めた
近藤「…………………総司………。
行って来い…………………」
慶喜「早く支度しろっっっ!!!
何日かかると思ってんだっっっ!!!
帯刀もしてない、行く宛もない莉奈を放っとけるのかっっっ!!!」
総司「っっっ!!!行って来ます!!! 宗次郎くん借りますっっっ!!!」
最低限の荷物を持って………古株の組長は馬に乗って駆け出した
ほぼ休みなく、馬を休ませる時だけ宿をとった………
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四日後………
漸くお勇が莉奈に懐いた。今では一日中抱っこをせがむお勇。
莉奈は髪を上げるのが嫌で左耳下で緩く結んでいた。
可愛らしい着物を着て。普通の町娘に馴染んでいた。
抱っこしながら町をお散歩………
みんないい人で、お金の無い莉奈に食べ物や、着物をくれた。
「はい。あげる!!!」
露店のおじさんがお勇に風車を握らせる
莉奈「ありがとうございます!」ニコッ!
「莉奈は……ほんに綺麗やなぁ〜〜〜」
莉奈「ふふふふふふふふふ。
知ってるぅ〜〜〜〜〜〜!!!」
「ケラケラケラケラ。自分で言うなや」
莉奈「(ニコッ!)こっちに戻れて良かった。 幸せ過ぎます」
「困った事があったら言えよ?」
莉奈「はい!ありがとうございます。
あ………刀って幾ら位します?」
「なんや……まだ戦うんか?」
莉奈「違いますよ。私にはお勇を守らなきゃいけないんで……護身用に……」
「ほんなら………ほらよっっっ!!!」
おじさんが小刀を莉奈に投げた
「持っとけ………」
莉奈「ありがとうっっっ!!! 大事にしますっっっ!!!」
「あぁ……。姫さんに使って貰えるならそいつも喜ぶだろう」
莉奈「本当に…ありがとうございます」
「また来いよ〜〜〜!!!」
莉奈「お勇。バイバイして〜〜」
お勇「バイバ〜〜〜イ」
「バイバイ」
莉奈「ふふふ……町人はバイバイを覚えた! 賢さが上がった……みたいな…」
小刀を懐に入れた
お勇「眠い………」
莉奈「じゃあ…抱っこで寝て良いよ?」
お勇は莉奈の首に抱き付いてお昼寝の態勢に入る
お勇の帯に風車を差して、お勇の背中をトントンしながら歩く