未来からの贈り物
莉奈「……………………………。」
土方「天女には手を出させないから安心しろ! 良いな!」ポンポン
莉奈「(ビクッ!)」
土方「クスッ! そんなに怯えんな」
莉奈「…………………………。」
土方「はぁ〜〜〜〜〜〜………。
寝ろ。 明日には頬が青タンになるだろうが……直に消える。心配すんな」
土方は立ち上がり箪笥をガサゴソ漁る。
土方「これ飲んどけ」
渡されたのは白い紙に包まれたもの
土方「水取ってきてやるから待ってろ」
莉奈「……………………………。」
……………………………………
土方「旨いもんじゃねぇが……毒じゃねぇ……。石田散薬と言って、打ち身や捻挫に効く。土方家秘伝の薬だ」
莉奈「…………………土方………」
土方「あぁ。俺の実家だ。俺は土方歳三」
莉奈「っっっ!!! 土方歳三!!!」
土方「俺を知ってるのか?」
莉奈「……………し…んせん…ぐみ」
土方「あぁ? さっきも近藤さんが言ったが……俺達は……壬生浪士組だ」
莉奈「??? 新撰組特番の収録したばかりなのに……変だなぁ」
土方「ん?」
莉奈「何で着物着てるんですか?」
土方「ん?裸でいる訳にいかないだろう」
莉奈「洋服着れば良いじゃないですか」
土方「洋服………?」
莉奈「…………………はい」
土方「悪い……。天界の言葉は分からねぇ………」
莉奈「そうか……地底は着物なんですね」
土方「天界は……着物着ないのか?」
莉奈「滅多に着ないですね……。私も撮影でたまに着る位なので、着方も知らないです」
土方「着せてもらってたのか?天界の姫か?」
莉奈「……………………………。
(面倒くさい)」
土方「お互い住む世界が違うからな……。意思の疎通も難しいだろう。今日はもう寝ろ………」
莉奈「(コクン)」
土方「俺は適当に寝るから……お前は其処で寝ろ………」
莉奈「(コクン)」
土方は蝋燭の火を消し、刀を抱いて目を瞑った
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土方は蝋燭に火を点けて莉奈を揺さぶる
土方「…………………。あんだけ寝てまだ寝れるお前は凄いな……。石田散薬飲み忘れてんじゃねぇか………」