未来からの贈り物



後頭部に濡れ手ぬぐいを置いて寝ていた莉奈。 近藤さんは手拭いを引っこ抜いた


ゴンッ!


莉奈「……………………………。」


近藤「スマン……」ゲラゲラ

近藤はその手拭いを目に充てた


莉奈「一言添えれば私は頭を打たずに済みました」


近藤「知ってる」ゲラゲラ


莉奈「楽しそうですね」


近藤「お前は…俺の子孫か?」


莉奈「…………違うと思います。

だとしたら……すみません」


近藤「何故謝る」


莉奈「近藤家の恥ですね」


近藤「外見は完璧だ」


莉奈「頭の悪さを隠して頂きありがとうございます」


近藤「こんな子孫なら…自慢できるな」


確か……近藤さんの直系の子孫は……戦死………。子孫は……いない。


莉奈「近藤さんがご先祖様だったら……私の誇りです」ニコッ!




ーーーーーーーーーーーー




三十分後……とうとうみんなは力尽きて床に倒れた。。。


莉奈「……………終わりましたかぁ?」


総司の顔を覗き込むと……酷い顔。


クスッ!


総司「何だよ」


莉奈「みんな凄い顔ーーーー!!!
ヒョットコかと思った!!!」ゲラゲラ


莉奈「大丈夫? クスッ!」


土方に足払いをかけられた


莉奈は土方の上。土方の胸に鼻を強打


ポタポタポタポタ


土方「あ……悪ぃ……」
土方は手拭いを莉奈の鼻に充てた


土方「総司に………負けた……」


総司「若さが……勝利への鍵ですね」


土方は莉奈の頬に手を添えた

土方「諦める………努力をする」

ギューーーーーー!!!


総司「往生際が悪いですよ?
ちゃんと諦めてください」クスッ!


土方「急には無理だ」クスッ!


左之「総司……強くなったなぁ。剣も拳も……」


新八「最強にしか……天女は守れないって事だな?」


山崎「俺は何も関係ないんやけどな」


土方「莉奈……総司んとこ行け」


莉奈「はい!」


総司の横に座って濡れ手ぬぐいで血を拭った


莉奈「馬鹿ですね?」


総司「はい。大馬鹿です」


莉奈「…………………ありがとう」


総司は微笑んで莉奈を、抱き寄せた


総司「これ位強くないと天女は守れないんだよ」クスッ!




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