付き合っちゃう⁇
奈美Side
私は今、驚いている。
何度も逢瀬を重ねているため、この男が隣に寝ていることには驚かない。
最初こそは驚いた、親友の彼氏の友達と寝てしまったのだと。
今なぜ驚いているのか、それは…彼に抱きしめられているからだ。
「私のこと抱き枕か何かと勘違いしてるのかな」
起き上がろうにもガッチリホールドされていて起き上がれない。
昨日夕食を食べようと立ち寄った小料理屋の店主に乗せされて飲みまくって、記憶を失い今朝目覚めと共に吐き気に襲われて胃の中のものを全て吐いて安静にしろと寝かしつけられた。
その後きっと彼は朝食を食べに行ったはず…
〜♪〜♪♪♪〜
思いふけっていると、電話が鳴る。
「ん…」
職業柄だろうか、ワンコールで目を覚ました。
そして、あっさりと私の体は解放された…
「はい…あぁ、高木か。あぁ、まぁな。うん、それならとりあえず様子を見て。また酷くなったら連絡くれ、指示出す」
電話をする背中を見ているとなんだか少し寂しい気分になった。
「あぁ、悪いな。よろしく、じゃあ」