ルークナス魔法学園
「りっちゃん………………。
たまに、自分で自分を制御出来なくなっちゃうから。
私をバカにした人がいると、その人に無表情で殴りかかっちゃうんだ。
笑いながら殴りかかる時もあるけど……………………。
そんな自分が嫌だって、りっちゃんが、私に内緒で泣いてるんだ………………。」
律佳…………………。
律佳は、樹璃が大好きなのね。
樹璃をいじめる奴は許さない。
樹璃を大事にしているからこそ、よね。
「―――紙華(しか)!!」
はっ!
私と樹璃は、律佳の一段とはっきりした声で、我を取り戻した。
フィールドを見ると、2年生が紙で出来た華に捕まっていた。
「っ、あれは―――――――!!」
樹璃が怯えた様な声で言った。
「――りっちゃん、ダメぇっ!!」
「華針晩(かしんばん)!!」
シュゥ………。
空中に出現した、無数の針。
――――まさか……………………。
「あ……ああ………あぁ…………………………。」
ぶるぶると怯えた表情の2年生。
「ごめんなさいです、先輩。
………私がこの学校に通うためにも、死んで下さい。」