ルークナス魔法学園
すると、
「あっ、ありがと〜〜〜〜!!」
にへらと笑う樹漓さん。
が、次の瞬間、
樹漓さんの顔がぼぼぼっと、真っ赤になった。
「え!?樹漓さん、大丈夫!?」
「あっはは〜〜〜、大丈夫大丈夫!!」
そう言って明るく笑う樹漓さん。
……大丈夫そうに見えないんだけど。
「……って、なんで私の名前を!?」
驚いた様に、樹漓さをは私を見る。
「……さっき、その子と話してた声が聞こえたから。」
その子とは、りっちゃんの事。
あんまり、詳しい事を知っていると、勘違いされる。
だから、りっちゃんとは言わない。
「じゃあさっ、私の名前は分かる!?」
すかさず、りっちゃんが割り込む。
りっちゃんは本名言ってないじゃない。
でも、
「御免なさい、あなたの名前は…………、分からないわ。」
これくらいでは、挫けないわ。