人形




 僕は、隆也様について行くことにした。


 その時から僕は、復讐を考えていた。


 両親や叔母さんを屋上へ行かせ、間宮を没落に追い込んだから。


 屋上へ行かせなければ、両親は生きていた。


 僕の目も足も、こんなになることはなかったはず。


 こんなことで恨むなんて、と僕も思う。


 でも、この怒りは、僕に抑えることは出来なくなっていた。





「涼馬くん、笑わなくなったね」


「え・・・?」



 突然、この人は何を言い出すんだ?



「前は涼馬くん、よく笑って喜怒哀楽が激しい子だったのに。
今は全く笑わないね。
表情一つ、変えない・・・」



 ・・・あれ?








 今マデ、ドウヤッテ僕ハ、笑ッテイタンダ?


 




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