人形
涼馬くんは、ベッドの傍にある小さなタンスから、ハンカチを取り出し、私の涙を拭った。
準備良いなぁ・・・。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫・・・」
「ご心配をおかけいたしました」
「ううん・・・。
無事で良かったよぉ・・・!!」
私は思わず抱きついた。
そして、子どものように泣きじゃくった。
涼馬くんは優しく、頭をなでてくれた。
優しいぬくもりが、愛おしい。
「本当に泣き虫ですね。
まぁ良いです。
思う存分泣いてください」
「ありがとう・・・」
あれ?
ほっとしたのか、眠くなったよ?
私はそのまま、意識を手放した。