人形
第4章
素直な気持ち
☆涼馬side☆
僕は今まで、こんな人生いらないと思っていた。
信じていた叔母さんに誘拐され、両親を殺された裏切り。
僕を守るために亡くなった両親。
「可哀想」と言う目でしか僕を見ないクラスメイト。
僕を贔屓する教師。
小学生までは、そこそこ良かったんだけど。
あの事件の後から、台無しだよ。
「僕の元へ来ないか?」
あの人、隆也様が言って来た。
僕は復讐してやろうと誓った。
「由真の執事になってほしい」
ゆま・・・?
あぁ、泉の令嬢か。
僕は始め、由真に良い印象なんてなかった。