人形




「じゃあ明日会せるわ。
翠子はイケメン好きだから、きっと涼馬くんを気に入るわよ」



「・・・イケメンで、何故わたくしなのでしょうか?」



 あ、もしかして涼馬くん天然?


 自分がイケメンって気が付いていない?



「気にしないで良いわ。
ともかく、凄く良い子だから。
私と並ぶくらいの美人だしね」



「そ、そうでございますか・・・」



「ところで、送り迎えって車かしら?」


「そうでございます。
由真にご希望があるのなら、希望を叶えますが?」



「良いのよ車で。
ただ、あなた運転できるの?」


「ええ、勿論。
免許も持っておりますが?」



「そうなの?
あと足は?
アクセルとか踏めるのかしら?」



「主を送り迎えするのも執事の役目でございます。
ですから、安全運転が出来るのは当り前でございます。

わたくしの足は、歩くのには確かに支障がございますが、その他には全く支障はありませんので、ご安心ください」



「そうなんだ。
なら良いわ」



 話しているうちに、食事が終わった。





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