人形
・・・嫌だわ。
ここに来ると、ネガティブになる。
「ごめんなさいね連れてきちゃって。
帰りましょう?」
隣にいるであろう涼馬くんの方を見る。
「・・・涼馬くん?」
いつの間にか、隣に彼はいない。
「涼馬くん・・・!?」
私を、不安が押し寄せた。
嫌・・・どこにいるの?
私を置いて行ってしまったの?
「涼馬くん!?涼馬くっ・・・!?」
いっきに呼吸が苦しくなる。
私、ここまで弱虫だったかしら?
「涼馬くん!?」
どこどこ・・・どこよぉ!!