初恋至難


いつからなんて、わからない。


気づいた時には好きだったんだもん。



アホヅラかましてる、幼馴染みが。



「ゆずー、一緒に帰ろー」

「はいはい」




幼馴染みって凄いと思う。
こんなことをたやすく出来ちゃうし、ゲームしたりとかもできる。


ただ、一也は私のことを幼馴染みとしてしか見てくれてない。

でも、一緒にいれるだけ良かったと思った。





「あ、今日は帰りにスーパー寄るんだ。ついでに夜ご飯食べてく?」


なにげなく一也に問いかけてみる。



実は、私の家は父子家庭。

だから時々、スーパーに寄って食材を買わなきゃいけない。



そして一也の家は母子家庭だ。

一也のお母さんの茉実さんは、私のことを自分の子のように扱ってくれて本当に私のお母さんのような存在になってる。




「あー、えっと、今日はうち来なよ」



目線をそらしながら、たどたどしい態度で言った



「今日は茉実さん仕事早いの?」


「んー、まあ、そんな感じかな?」



ふーん。


一也の様子がおかしいけど、茉実さんに会えるのは嬉しいし、スーパーの後にお邪魔させて頂くことにした。



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