私が好きなのはキミだけだから。


反射的に棗の手を離してしまった




どうして……ここにいるの?




どうして、また出会ってしまったの?





「…い、めい」



肩をとんとんと叩かれて隣を見ると、棗が不思議そうな顔で私を見ていた



「大丈夫か?」


「う、うん……」



大丈夫……なわけないけどね




「前言ってたお兄さん?」



「……うん、そうだよ」




すると、大翔が口を開いた






「君は……めいの彼氏?」



棗は私の手を繋ぎ直して言った




「はい、めいさんとおつきあいさせていただいてます、日向棗です」




< 106 / 257 >

この作品をシェア

pagetop