私が好きなのはキミだけだから。



それから、お母さんと私は圭吾さんの家に引っ越して4人で一緒に暮らすようになった



さすがに圭吾さんをお父さんとは呼べなくて、圭吾さんって呼んでるけど、圭吾さんは


「気にしなくていいからね。めいも色々戸惑ったと思うし」


と言ってくれた



大翔さんのことは、ヒロ兄って呼ぶようになって、向こうはめいって呼ぶようになった





ある日、私はヒロ兄の部屋で二人で話してたときに勇気を出して聞いてみたの



「ヒロ兄はさ、圭吾さんに結婚するって言われたとき……反対しなかったの?」



そうしたら、ヒロ兄は



「これまで男手一つで育ててくれた父さんの幸せを邪魔するなんてできないよ。それに、楽しみにしてたんだ」



「なにを?」



「可愛い妹ができること」



ヒロ兄があまりにも優しい笑顔で言うから、顔が赤くなってしまった



「あれ、めい照れてるの?」


「て、照れてなんかないもん!」


「でも、顔赤くない?」



さっきまでは優しい顔してたくせに、今はすごく意地悪な顔してる



「もうヒロ兄なんて知らないから!べーだっ」



私はあっかんべーをしてヒロ兄の部屋を出て行った


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