私が好きなのはキミだけだから。
するとめいが、ねぇ……と口を開いた
「私を好きだって言ったのは……嘘だったの?遊びだったの?」
………嘘?遊び?
そんなわけねーじゃん
全てを捨てて一緒にいる覚悟だってしてたのに
だけどそんなこと言えるはずない
俺が一言、そうだって、嫌いだって言えば、あいつのなかで俺は最低な男として残るんだろう
未練もなく次の恋に進めるのかもしれない
だけど………
「めいのことは本当に好きだったよ。だけど……それ以上に好きな人ができたんだ。めいのことは、もう妹以上には思えない」
たとえ嘘だったとしても、めいを好きな気持ちだけは否定したくなかったんだ
めいはうつむいたまま何も言わなくなった
俺はめいの部屋をでて、扉を閉めた
扉の向こうからはめいの泣く声
………今すぐ抱きしめたい
その衝動を抑えて、俺は自分の部屋に戻った