私が好きなのはキミだけだから。
教室にいたクラスメイトも何事かと私たちを見ている
まあ弁解する間もなく連れ出されたわけだけど
連れてこられたのは、私たちが初めて話した日に来た空き教室だった
腕を引っ張られて中へ入ると、後ろからガチャリと音がした
「え、棗……なにしてるの?」
「なにって……」
そう言いながら近づいてくる棗の無表情な顔に身体がビクッと震える
一歩ずつ後ろに下がると、身体にひやりとした硬いものが当たった
………壁だ
そして、顔の左右に棗が手をついた
もう逃げ場がない
「めいこそ、なにしてんの?」
え、なにって………どういうこと?
「なんで一週間も俺のこと避けてるわけ?」