私が好きなのはキミだけだから。


「……か………ですって?」


「え?」


「なにかしたかって、自分で考えてみなよ。なにかあるから避けてるに決まってるでしょ!」



だめ、こんなことが言いたいんじゃない



「私がどれだけ悩んだと思ってるの!?」



お願いだからやめてよ……!


そう思う気持ちとは裏腹に、私の口はとまってくれない



「ずっと、ずっと不安だった、苦しかった………」



棗は、怒涛の勢いで話し出した私に驚いたようで目を見開いていた


やっぱり………わかってなかったんだ


気付いて欲しくなかった。こんな汚い私の気持ちに


でも、いざ気付いてもらえないと寂しいなんて、矛盾してる



「もう棗が………わかんない」



そう言ったとき、私の目から一筋の涙が流れた


今までの気持ちが溢れ出てしまった


こんなこと言うつもりじゃなかったのに


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