私が好きなのはキミだけだから。
「いや、えっと………」
ていうかこの人たち、距離近くない?
もう少し離れてほしいんだけど………
「さっきからキョロキョロしてるけど、待ってる人来ないの?」
「まあ……私が早く来ちゃったんで」
早く離れたくて後ずさりながら言うと、その人たちは「じゃあ俺らと遊ぼうよ」なんて変なことを言ってきた
「………え?」
これってもしかして、世に言うナンパ?
「え、あ、遊ぶ?」
こうやって声かけられても、いつも梨花がテキトーにあしらってたからどうしていいかわかんないよ……
「いーじゃん、一人で待ってるのも退屈だろ?」
そう言って、茶髪の方が私の肩に手を回してきた
全身がゾワッとして、鳥肌がたった
さすがに強引すぎるでしょ!
「いや、でも………」
なんとか抵抗しようとするものの、いっこうに2人が離れる気配はない
どうしよう、怖いよ………
「悪いけどその手、退けてくんね?」
そう聞こえたかと思うと、茶髪さんがいる方とは反対側の手を強く引かれてそのまま抱きしめられた