私が好きなのはキミだけだから。

「日向くん……？どうかしたの？」


「ちょっといいかな？」



王子様スマイルで首を傾げてお願いする姿はやっぱりかっこよくて。



「いいよ！」



このときの私は安心しきっていたんだ。



「なんか用かな？」



「ここじゃなんだから…空き教室にでも行かない？」




ここで疑っておけばよかったんだ…。


そうしたら、あんなことにはならなかったのに。



「わかった。
ごめん梨花、また今度ね？」



そう言って、私は彼に着いて行った。