私が好きなのはキミだけだから。
「おい、早く準備しろよ」
「あ、うん。ちょっと待ってて」
私はかばんを取りに行って、そのまま棗と一緒に学校へ行った。
……周りの視線が痛い
この突き刺さるような女子の視線はなんなのよ!
「棗くん、おはよう!」
知らない女の子が笑顔で棗に挨拶をすると、
「おはよう」
棗も笑顔で返した。
ズキッ
え、今の……なに?
なんで胸が痛くなるの?
なんで……苦しくなるの?
こんな気持ち、知らない
……違う
とっくの昔に捨てたはずなんだ。