私が好きなのはキミだけだから。
恋人宣言
気がつくと、私たちの教室の前まで来ていた。
すると、棗が私の手を握ってきた。
周りから見たら、世に言う
『恋人つなぎ』ってやつ
一瞬だけ、そう、本当に一瞬だけドキッとしたのは絶対に秘密………
そんなことをして教室に入ってしまったら、そこにいた女の子たちの悲鳴がすごい。
朝からよくそんな声が出るな……。
って、感心してる場合じゃないよ!
「ちょっと棗、手!」
「手がなに?」
「いや、なに?じゃなくて離してよ!」
「なんで?」
「なんでって……」
みんなからの視線が痛いからに決まってるでしょ!
「俺たち付き合ってるんだから、手をつなぐのなんて普通だよね?」