私が好きなのはキミだけだから。
「お兄さん、いくつ?」
「今、大1。京都の大学に行ったから一緒には住んでないけどね」
そう言っためいの顔があまりにも切なげで……
気がついたら俺は、めいを抱きしめていた
「棗……どうしたの?」
「いや、ただ……抱きしめたくなった」
「なにそれ」
笑いながらそう言いつつも、俺を拒絶しないことが嬉しかった
「お兄さんの名前は?」
抱きしめたまま聞くと、めいは少し間を空けて
「大翔」
と答えた