私が好きなのはキミだけだから。
「お兄さんがいなくてさみしいのか?」
抱きしめていためいを離して聞いた
俺はてっきり、めいが切ない顔をしたのはお兄さんがいなくてさみしいからだと思ったから
でも、めいは俺から目を逸らして
「まぁ……うん、そんな感じかな」
と答えた
……どうしたんだ?
「めい、お前…「めいー、棗くん、ご飯できたわよー」
"何か隠してないか?"
そう聞こうとしたときに、ちょうどめいのお母さんにリビングから呼ばれた
俺はモヤモヤした気持ちを残しつつ、リビングに行って晩飯をごちそうになり、そのまま帰った
俺を玄関で見送ってくれためいはいつも通り笑っていたから、俺はめいの様子が変だったのを忘れていたんだ
これから、重大な事件に発展するなんて思いもせずに……