潮にのってきた彼女
やがて音符たちはひとつの低音にまとまり、穏やかに歌は終焉を迎えた。
「……すごい。こんな歌、初めて聞いた。」
アクアは恥ずかしげに微笑んでひざのあたりを抱え込んだ。
「これ、さっきの物語のあらすじを辿った歌なの。わたしが一番好きな歌」
「そうなんだ」
「叶わなかった、恋の歌ね」
瑠璃色は、これ以上ないというほど輝いていた。
光が零れる。
アクアはまた小さく唇を動かして歌を口ずさみ、海の上の世界を眺めていた。
しばらくアクアの整った横顔に見惚れていたが、大切なことを思い出した。
「あっ、時間……今日月曜だ」
「ゲツヨウ? あ、わかった。学校があるんだ」
「そ、う。知ってるんだ」
「わたしも昔行ってたもの。懐かしいなあ」
「昔……」
やっぱり、まだまだ聞きたいことは沢山あった。
「何時頃だろ。家から学校遠いから、6時半には出るんだ」
俺が言うと、アクアは水平線から顔を出している太陽を一瞥した。
「……すごい。こんな歌、初めて聞いた。」
アクアは恥ずかしげに微笑んでひざのあたりを抱え込んだ。
「これ、さっきの物語のあらすじを辿った歌なの。わたしが一番好きな歌」
「そうなんだ」
「叶わなかった、恋の歌ね」
瑠璃色は、これ以上ないというほど輝いていた。
光が零れる。
アクアはまた小さく唇を動かして歌を口ずさみ、海の上の世界を眺めていた。
しばらくアクアの整った横顔に見惚れていたが、大切なことを思い出した。
「あっ、時間……今日月曜だ」
「ゲツヨウ? あ、わかった。学校があるんだ」
「そ、う。知ってるんだ」
「わたしも昔行ってたもの。懐かしいなあ」
「昔……」
やっぱり、まだまだ聞きたいことは沢山あった。
「何時頃だろ。家から学校遠いから、6時半には出るんだ」
俺が言うと、アクアは水平線から顔を出している太陽を一瞥した。