夏風
「・・・の最高気温は36度ととても熱くなるでしょう。水分をしっかり・・・」
「ねーおばあちゃん聞いた?今日の最高気温36だってよ。熱いなー」
私はおばあちゃんと朝ごはんを食べながらニュースを見ていた。今の時刻は8時23分。今日はいつもより早く起きれた。
今日は特別な日なのだ。今日は柊真と杏菜ちゃんと買い物に行く約束をしていた。買い物をするといってもこの辺にはコンビニすらない。だから電車にのって隣町まで行くのだ。
私はなかなか電車にのる機会がないので買い物に行くのが楽しみで仕方なかった。何を買うかと言われると特に何もない。でも行きたいから行くという感じの買い物なのだ。
「えっとー。お財布もったし、携帯もったし、大丈夫かな!」
「お買い物かい?楽しんでおいで」
おばあちゃんはすごい優しい。やりたいことは大体やらせてくれる。だからおばあちゃんは大好きだ。
「はーい!」とだけ返事をして私はすぐに家を出た。そして柊真の家に向かった。
柊真の家は私の家の隣にある。でもここの町はとても田舎なので一軒一軒がとても大きい。だから意外と時間がかかってしまう。
なによりも柊真の家はとっても広い。しかも周りが田んぼなので家に柊真の家の敷地から家本体までがとても遠いのだ。
「とーーまー!きたよーー!千尋だよー」
「ねぇ。千尋。遅刻だよ。5分。あと声大きいすぎる。鼓膜やぶけるから」