夏風
「あ、そういえばさ。智佳ちゃんちってどの辺にあるの?」
「うちんちは駅のちょっと手前あたりだよ。ちょっと細くて暗い道通るからわかりにくいと思うよ」
確かに駅の手前の道は暗くて細い。自分の家はその先だからその道を通らなきゃいけない。それがいつも怖くて杏奈か純輝と帰っていたのだ。
「そーだったんだ!うちんちその駅から電車2駅のとこにあるから、智佳ちゃんちまで一緒に行こっか?」
「え、いいの?それなら一緒に帰ろっかな!」
「じゃあ、早く着替えてかえろっ!」
という会話をしながら着替えて更衣室から出た。するとそこにはなぜか純輝が待っていた。