あの頃のキミはもういない
女の嫉妬
次の日から、私と雅也君は一緒に学校に通うことになった。


「……きょ、今日は良い天気だな!」

「そ、そうだね!」

まだ会話はぎこちないけど、こうやって雅也君と会話出来てるのが嬉しい。


「ねぇねぇ、雅也ぁ~♪」

女の人の声がして、雅也君の体がピクッと反応する。

この声は……

「雅也ぁ私をおいて行かないでよぉ」

予想通り、あの時の女の人だった。

なんか思い出すなぁ。

って、ダメダメ!
今は雅也君と仲直り出来たんだから!


「愛奈、行こうぜ」

「え?」

雅也君は女の人を放って、私の腕を引っ張って歩き始めた。

雅也君?


「ねぇ、良いの?あの女の人……「お前は良いのか?」

「婚約者でしょ?」と言おうとした私の言葉を雅也君が遮った。

「え?」

「あいつは俺の婚約者ってことは学校中でもう噂になってるから、知ってるだろ?」

「う、うん」

正直、あの噂を聞いた時物凄く辛かった。
私を選ばないで、その子を選んだの?って。


「だから……その……」

あれ?
何だろ?
雅也君、顔赤い?

「い、良いのかよ……俺があいつに関わってどうにかなっちまっても」

雅也君……

顔赤くしてそんなこと言うなんて……カワイイ……//

なんかこっちまで顔赤くなってきちゃった。

「い、嫌だ」

「だったら、もうそんな事言うな」

雅也君はそう言って、私の頭を撫でてくれた。


「うん……//」


やっぱり私……雅也君……好き//

戻ってきてくれて、ありがとう。
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