あの頃のキミはもういない
「愛奈……」

ゆっくり、雅也君が私に歩み寄る。


「俺も……好きだ」

「雅也君……」

雅也君がゆっくりと私を抱き寄せた。


「もう……愛奈を離さない」

「うん……」


私達は唇を重ねた。

後ろからさす夕日が私達を淡く照らした。


何度も何度もお互いを確かめるように、角度を変えてキスをする。

雅也君の熱が私に伝わってくる。



好きだよ……雅也君。
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