シンデレラを捕まえて
どれくらい時間が経ったころだったのか。
ガンッ! とドアを激しく蹴上げる音がした。
びくりとした私の手から、ガラスのコップが滑り落ちる。床にたたきつけられたコップは大きな音を立てて割れた。破片が飛び散る。
『いい加減にしろよ! 次に開けなかったらどうなるか覚えてろよ。また来るからな!』
怒声と共に、再びドアが震える。両耳を押さえて座り込んだ。
しばらく、そのままで動けないでいた。
比呂は帰って行ったらしい。その後は無音が続いた。
ばくばくと鼓動を激しくする心臓辺りを押さえて深く息を吐いた。
「どう、しよう……」
怖い。どうしたらいいの?
「……っ!」
ガラスの上に座り込んでしまったらしい。激痛が走って小さな悲鳴を上げる。足元を見れば、右のふくらはぎをざっくりと切ってしまっていた。フローリングに血がしたたり落ちる。
「あ、や、やだ」
その痛みに、ようやく我に返った。怪我の処置の為に、恐怖をとりあえず押し込めた。
救急箱を引っ張り出してくる。しかし出血は容易に止まりそうになかった。どうにか包帯で止血して、救急センターに向かった。
ガンッ! とドアを激しく蹴上げる音がした。
びくりとした私の手から、ガラスのコップが滑り落ちる。床にたたきつけられたコップは大きな音を立てて割れた。破片が飛び散る。
『いい加減にしろよ! 次に開けなかったらどうなるか覚えてろよ。また来るからな!』
怒声と共に、再びドアが震える。両耳を押さえて座り込んだ。
しばらく、そのままで動けないでいた。
比呂は帰って行ったらしい。その後は無音が続いた。
ばくばくと鼓動を激しくする心臓辺りを押さえて深く息を吐いた。
「どう、しよう……」
怖い。どうしたらいいの?
「……っ!」
ガラスの上に座り込んでしまったらしい。激痛が走って小さな悲鳴を上げる。足元を見れば、右のふくらはぎをざっくりと切ってしまっていた。フローリングに血がしたたり落ちる。
「あ、や、やだ」
その痛みに、ようやく我に返った。怪我の処置の為に、恐怖をとりあえず押し込めた。
救急箱を引っ張り出してくる。しかし出血は容易に止まりそうになかった。どうにか包帯で止血して、救急センターに向かった。