氷姫[未完]
漣が、わたしを裏切るんじゃないかと
怖くてたまらなかった。
~~~♪♪
携帯が鳴り、われにかえる。
るみからのメールだった。
“今すぐ店に来て”
珍しく、絵文字もなくて一言だけだった。
私は、何かあったのかと思い急いで用意した。
昼間の街は、嫌いだ。
眩しくて、人がたくさんいて
「ハァ…」
ため息をつくと、るみのいる店のドアに手をかけた。
中に入ると、昼間だというのに薄暗くて足元がみえない。
「るみ?営業中じゃなくても、電気ぐらいつけなさいよ」
「ごめんごめん」
奥から出てきたるみは、いつも通りで少し安心した。
「まぁ、座って」
るみが座った前に私も、座り耳をかたむける。
「で?何?」
「漣君のこと気になってるでしょ?今日ね、漣君に関係のある人物が氷姫を知らないかってたずねてきたの」
るみが、何を言いたいのかすぐに分かった
「会うわ」
「そう言うと、思った。」
“会いたい?”
るみは、そう言いたかったのだろう。