氷姫[未完]
「ただね、二人きりで会いたいんだって。場所は、この紙に書いてあるから」
るみから渡された紙には、ラブホテルの名前と部屋の番号とアドレスが書かれていた。
「ありがと、それじゃ」
席をたつと、手首を握られた。
振りかえると、心配そうな顔をしていた。
「ごめん、さっき勝手に見た。男の人と二人で、ラブホだよ!?本当に行くの?」
心配そうな顔をしたと思えば、怒るし
怒ったと思ったら、泣きそうな顔をしてる。
こんなに表情変わるんだ。
きっと、心配してくれてるのだろう。
「私は、大丈夫。心配してくれて、ありがと。また、連絡するから」
しぶしぶ手を離せば
「気をつけてね」
と、笑顔で見送ってくれた。
この時
行かなければよかった
そう思うのは
もう少し後