氷姫[未完]
どんな人かは、分からない。
るみの言う通り、危険かもしれない
それでも、知りたい
漣が、今何をしようとしてるのか
色々考えていたら、すぐについた。
歩きは、疲れるなぁ…
能力使ってもいいけど、見られたらまずいしね。
足を進めると、101号室に向かった。
何か、高そうなラブホだなぁ…。
キョロキョロしてると、手首を引っ張られた。
「こっちだ」
聞いたことのない声だった。
知らない人物にいきなり触れられて、焦ったが平常心と自分に言い聞かせた。
「どちら様ですか?」
振り返ると、若い男の人だった。
まるで血のような紅色の瞳
白い肌に長い黒髪
20代くらいで、身長も175㎝以上だろう。
一瞬みとれてしまった。
こういう人を、イケメンと言うのだろうか?
「俺は、義竜斗真(ぎりゅうとうま)だ。来てくれて、嬉しいよ。立ち話もあれだな、部屋にうつろう」
「えぇ」
この人が、漣のことを知っている人!?
何か、不思議な人だな
無表情で、まったく笑わないし
手を引っ張られたまま、部屋についた。
ガチャ
バタンッ
「もういいでしょ」
さっと、手を離した。