*相合い傘*
【yayoyi.side】
玄関に来れば雨はあっという間に豪雨になってないた
「梨帆っ!」
ちょっと大きめに力強くもう家で寝ているであろう彼女の声を呼ぶ
___もちろん返事はない
傘をさして歩き出すと前の方にパシャパシャ水溜まりを避けながら走ってく女の人が
あの服今日梨帆が来てたのと一緒だ…って___梨帆じゃない?
でももう帰ってるはずだよね…?
一応走って確認しよう
前の人と同じように水溜まりを避けて走る
あとちょっと
あと5メートル
その人の前に立って腕を掴むと
梨帆だった______
「何してるの?」
先に帰ってたはずの梨帆に問いかける声がいつもより数音低くなってしまうのは仕方がない
「っ!…傘がなくて、雨が止むのを待ってたらいつの間にか遅くなってて急いで帰ろうと思ったの」