ありがとう。さようなら
「うわぁぁぁぁぁぁ!私はなんて事を!芹奈!ごめんなさい!」
「佳代子(かよこ)、芹奈はきっと分かって居たんだ。こうなる事を。そして今まで隠れて泣いていたんだよ。」
「ごめんなさい!私達の方が悪かったわ!芹奈はちゃんと病気と闘ってる、なのに私達はただ現実逃避をしていただけなんだわ!」
「落ち着こう。多分芹奈は今日の夜に出て行くだろう。その時に謝ろう。謝って済む問題ではないけれどまずは謝らないと何も始まらない。」
「うん。分かったわ。それじゃあ、芹奈のために御馳走を作ろうかしら!」
「そうしなよ。きっと芹奈も喜んでくれるさ。だからネックレスを着けて芹奈の気持ちを受け取ろう?」
「そうしましょう。」
そして私達はネックレスを着けた。
胸元で光る金と銀の半分のハート。
ありがとう、芹奈。