ひなたぼっこ~先生の、隣~ 【先生の休日】
「ストレート?」
立川は、意味がわからないという表情をしている。
「たまには、自分の心に素直になったらどうだ?」
「俺はいつも素直ですよ」
「そうか?本音を隠そうと必死になってるように見えるけど」
「!」
一瞬、立川の顔がムッとしたように見えた。
図星かー・・・
「・・・先生は、教師になりたくてなったんですよね?」
「あ?あぁ・・・まぁ、自分の中で希望はあったな」
車の中での話の続きか?
「俺、本当はー・・・」
「ちょっと!!先生、立川!!」
「!」
別荘の方から、安川が呼んでいる。
「何かあったのかな?」
何だ?
「泰葉の熱が上がってるの!!早く戻ってきて!!」
大きく手を振り、戻ってこいと言っている。
「解熱剤飲んだはずなんだけどー・・・って、先生!」
寝転がっていた身体を勢いよく起こし、別荘に向かって走った。
立川を置いてー・・・
「早・・・・・・はは。あんな風に必死になれたらなぁー・・・」
置いていかれた、立川が何を言っていたのかは知らない。