ひなたぼっこ~先生の、隣~ 【先生の休日】


「ストレート?」

立川は、意味がわからないという表情をしている。

「たまには、自分の心に素直になったらどうだ?」

「俺はいつも素直ですよ」

「そうか?本音を隠そうと必死になってるように見えるけど」

「!」

一瞬、立川の顔がムッとしたように見えた。

図星かー・・・


「・・・先生は、教師になりたくてなったんですよね?」

「あ?あぁ・・・まぁ、自分の中で希望はあったな」

車の中での話の続きか?

「俺、本当はー・・・」

「ちょっと!!先生、立川!!」

「!」

別荘の方から、安川が呼んでいる。


「何かあったのかな?」

何だ?




「泰葉の熱が上がってるの!!早く戻ってきて!!」


大きく手を振り、戻ってこいと言っている。

「解熱剤飲んだはずなんだけどー・・・って、先生!」


寝転がっていた身体を勢いよく起こし、別荘に向かって走った。

立川を置いてー・・・



「早・・・・・・はは。あんな風に必死になれたらなぁー・・・」


置いていかれた、立川が何を言っていたのかは知らない。





< 14 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop