ひなたぼっこ~先生の、隣~ 【先生の休日】
「泰葉、さっきよりも苦しそうなの!」

部屋に入ると、安川がオロオロしていた。


「解熱剤は飲ませたんだよな?・・・って」

妹尾の顔を覗きこむと、さっきよりも顔色が良く見える。

「おい、安川。本当にさっきより熱上がってるのか?」

さっき安川がいた方向を見たが、姿がない。



「安川?」


ガチャン!

扉が閉まる音と同時に、ガチャガチャと鍵をかけるような音。


まさかー・・・




「おい!安川!」

ドアノブを回そうとするが、鍵がかかってるみたいで回らない。


「泰葉ね、解熱剤飲んだら熱下がってきたみたいなの!けど、まだ調子悪いみたいだから看病ヨロシク!」

「は!?」

やっぱ、騙したのか!

「部屋に食べ物とか置いてあるし、その部屋にはトイレもお風呂もついてるんだって」

「そんな問題じゃ・・・」

「明日の朝には開けてあげるから!ごゆっくり」

パタパタと遠ざかっていく足音。

「こら!安川!待て!」

と、言ってもう聞こえていないだろう。




やっぱり、何か企んでいたのかー・・・


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