ひなたぼっこ~先生の、隣~ 【先生の休日】
別荘までは高速を使って片道2時間。
こんなに遠いなら、やめれば良かったなと今後悔している。
「すぅ・・・」
バックミラーで後部座席を見ると、安川と妹尾が寄り添って寝ている。
朝早かったもんなー・・・
俺も眠い。
「ふぁぁ・・・」
「高橋先生、よく行くのOKしましたね」
助手席に乗った立川は、起きている。
「ハメられた感はあるがー・・・たまには、いいのかなって思って」
妹尾と旅行だなんて、卒業するまでは絶対ないと思っていたから。
「ていうか、お前ん家金持ちだったのか」
「親が医者なので」
「あー・・・何かそんな感じだな。お前、頭良いし。将来は医者になるのか?」
「はい。医学部を志望してます」
「お前なら大丈夫だな」
立川の成績なら、問題はないと思う。
うちの学校から医学部に受かれば、教頭や校長は大喜びだな。
「高橋先生って、教師になりたくてなったんですか?」
「あ?あぁ・・・んー・・・まぁな」
「楽しいですか?」
「んー・・・楽しいこともあるけど、大変なことの方が多いかもな。けど、やりがいはあるよ」
「そうなんですか・・・」
ん?
何か、いつもと違う返事。
「何だ、立川?お前ー・・・」
「妹尾さんとは、卒業後どうするんですか?」
んん?
急に話題が変わった。
「どうするって・・・」
「結婚するつもりですか?」
んんん?
「結婚!!!?」