MOONLIGHT
6、意外な展開
目覚めると、大きなベッドの上だった。
久しぶりに、ぐっすり眠った気がする。
何時だろう、と思ったけれど。
さっきから、感じる違和感。
いや、できれば気がつかないふりをしたいんだけど。
できないよね。
だって、抱きしめられている状態だもんね。
瀬野将に―――
はあ・・・。
とりあえず、この状態を打破しようとしたのだけれど。
「だめだよ。納得するまで、離さないから。」
げ。
起きてやがった。
「とりあえず、タバコ…。」
そう言ったら、例のミントガムを渡された。
仕方がなく口へ入れる。
わ…目が覚めた。
「目が覚めただろ?」
何かムカつく・・・私の心を見透かしているようで。
瀬野将のくせに!
「口、とがってるけど?」
ふん。
「なあ、何で青山先生のうちから1人で、帰った?…青山先生に理不尽なこと言われたのはしってる。だけど、それって、酷くないか?初対面の青山先生の方の話をきいて物事をきめてしまうなんて。俺と、レイの間には何もなかったのか?俺は楽しかった。でも、離婚したばっかだから、ガッつかずにゆっくり2人で関係を作って行こうって思ってた。」
「………。」
「レイが帰ってこないで、電話も通じなくて。俺、どんな思いでいたかわかるか?」
「……私は、1人でずっと生きてきたから、大丈夫なの。」
「大丈夫なわけ、ないだろっ。」
私の言葉に、瀬野将がぶちぎれた。
ぶちぎれて……私に覆いかぶさり、激しいキスをしてきた。
…ガム、どうしよう?