臆病
臆病者
…あっ
学校帰りに見つけた、君の背中。
見つけただけで、胸がドキドキしてくる。
声を掛けようか止まっていると、
「ねえ、聞いてる?」
となりの友達に引き戻された現実。
私に気づかないまま去っていく彼の後ろ姿が、今日も私の胸を締め付ける。
「…ごめんね。」
それは隣にいる友人に向けてなのか、自分への懺悔なのか。
自嘲気味に笑う、私がいた。