ハジケロ!!
それから五分後。
金造じいちゃんの体力の回復を待って、小森のオッサンは手を叩いて皆に告げた。
「よし!皆!これで五人揃った!恒例の決めポーズの練習いくぞ!」
「五人揃った!?俺が人数に入ってるじゃん!?」
辺りをどんなに見渡しても、俺を含めて五人ピッタリだ。
「悲しみブルー!君は余計な詮索しなくていい!!」
「か、悲しみブルー!?ちょっと待…」
俺の発言など、まるで無視で、他の四人は決めポーズとやらの練習に取りかかった。
帰っていいのか、俺は…
先ずは、リーダーであろう小森のオッサンがポーズを決めながら叫んだ。
「愛と正義を司り、今日も我は我が道を行く!
小森美咲ちゃんを愛して早三年。昨日は、念願の美咲ちゃんの体操服をゲット!
この赤縁メガネは、愛と哀を見抜くサーチアイ!
情熱レッド!!」
おいおい、ちょっと待てよ!
その体操服って…
公園の広場の地面に置かれたテープレコーダーから流れる音楽に乗って、俺が止める間もなく次々と続く。