シークレットLOVE
「うわ…暑い…」
外に出ると、ムワッとした空気がわとわりつく。
雲一つ浮かばない空に浮かんでいる太陽が、とても眩しい。
「ねぇ、ひかるさん」
4人で住宅街を歩いていると、渚君が声をかけてきた。
「私のことは、ひかるでいいよ。私も渚って呼ぶから」
「…わかった。じゃあ、ひかる。…何で、俺も行かないかって言ったの」
「え?だって、1人じゃ寂しいでしょ?」
「寂しい?」
「うん。私、いつも家に誰も居なくて寂しかったから、渚にはそんな思いしてほしくないなぁって。まぁ、都倉家にはお母さんがいるけどね」
「ふーん」
それだけ言って、渚はそっぽを向いた。
でも、心なしか渚の耳が赤い。