わたしの中の 私
部長と父に会話がはずみ、帰るには遅い時間となっていたので、今日は部長と私の実家に泊まっていく
ことになった。

実際は会話がはずんだというよりは、部長が父に気をつかい話を合わせてくれていただけかもしれない。

客間には、母が二組布団が敷いてくれていたが、隙間なく並べてあった。

今まで何度も部長と身体を重ねていたが、並んだ布団を見た途端、部長と並んで寝ることへの恥ずかしさから、全身に熱がおびた。

しかし冷静な部長は、すぐに布団へともぐりこんだ。

私も部長の隣の掛け布団をめくろうと手かけた時、


「優葉、そっちじゃないよ。こっち……。」


部長は自分の掛け布団をめくり、私を呼んだ。


「二組敷いてあるからこっち寝ますよ。」


部長の言葉をさえぎり隣の布団にもぐろうとしたが


「こっちだから。」


部長の方へ私を引き寄せた。
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