君の光になりたくて。
び、びっくりした。

そんな近くの学校だったなんて。

言われて見れば見覚えのある制服に、

同じ校章。そして学年まで一緒。

めちゃくちゃ共通点あるし。

って事はこれから毎日この電車に乗れば

会えるんだよな。…これからこの時間帯

に乗ろう…かな。俺、単純だな。

「あの…あなたのお名前教えていただけ

ますか?」

恥ずかしそうにうつむきながら言う君。

ってか俺、緊張しすぎて名乗ってなかっ

たのかよ。情けねぇ。

「あ、俺は横山晴です。…俺も二年で

す。」

「うそ!学年まで一緒なんですか?

なんか…嬉しいです。」

…やべぇ…。この笑顔は反則だよ。

「俺の方こそ嬉しいです。

って事は学校行事とかでも交流多い

ですよね。」

「あ、そーなんですか?

実は私、この春引っ越してきたばかり

でまだ1ヶ月しか経ってないんでよく

分からない事だらけなんですよ。」

あ、そーなんだ。でもそれなら納得が

いく。だって1年の時にも女子高との

交流はあったけど、見覚えがなかった

から。うちの男子高は二年全員で80人

女子はたったの60人しかいない。

それならみた事あるはずだから。

ってか、いたら絶対気づいてた。

「交流って…何するんですか?」

「1週間に3回は必ず交流授業の日が

ありますよ。その日は一日中一緒に

授業するんです。学校行事なんかは

全部一緒です。なんかもはやもう

男女別にしてる意味ないくらいですよ

。」
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