白の王子と黒の女王
 華恋side

私はここを背負っている。
別にそれが重荷なわけじゃない。

だけど時々わからなくなる。
だから余計にイライラして・・・。
つい純平にあたってしまった。

「お前なぁ!!!
そんなに甘い世界じゃねーんだよ!
わかってんのかよ!!?」

でも純平は全て見透かしているように微笑んで言った。

「わかってる。
華恋だけを追いかけて来たんじゃない。
でも、これ以上手を朱に染めないで!」


本気で頼んでくる純平を見て、笑が漏れた。



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