彼の事が好きすぎる私。

そこは初めて来る場所、初めて見た景色だった。

「こんな場所があったんですね」

いつも屋上から見る景色とは違いさらに上から見ると変わって見える。

「俺が授業から逃げる時によく使うんだ。後は部活の合宿とかな。こっそり宿舎抜けだして星見るとか」

「星も見えるんですか!?」

「うん、花梨星好きなの?」

「はい、天文学好きなんですよ。でも数学とか化学とか苦手で……文系に進もうかと思ってるんです」

「天文学好きなのに?」

「はい、いくら天文学が好きだからってそれだけで大学が合格出来るわけじゃないですからね。理系に進んだら化学もありますし……」
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