彼の事が好きすぎる私。
「そんな事で好きなこと諦めちゃだめだよ。俺もたまに見てやるし頑張ろうぜ?」
「……はい」
嬉しい……
もう嬉しすぎてお弁当どころじゃないな、と花梨は思った。
ここで食べるお弁当は本当においしかった。いつも食べるお弁当以上に。
それは隣にこの人がいるから……。
「あれ花梨、髪になんかついてる」
「えっ?」
亮はすっと花梨の髪に触った。
「ーっ」
「ほら、なんかのソース。多分花梨のお弁当に入ってるハンバーグじゃない?今とってやる」
髪をしんけんに触り、必死に汚れをとろうとする亮を見ると落ち着かない。