彼の事が好きすぎる私。

12年前の夏……。

近所で毎年開催される夏祭りに今年も参加しようと小湊亮は張り切っていた。

幼稚園の友達を誘い、お母さんの手作りの甚平を着て、真ん中で盆踊りを踊る。

祭り当日。祭りは毎年3日あり中日が1番混む。

亮のような近所の子供は毎日来るのだが、さすがに中日は混むので親がずっと一緒にいなければ迷子になってしまう。

亮もお母さんの手をしっかりと握り、手作りの甚平を着て祭りを回っていた。

すると泣き声が聞こえる。

見るとそこには1人の女の子がいた。
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