彼の事が好きすぎる私。

「今まで本当に悪かった。理由を言うべきだった。……けど、本当は最初花梨を見つけて嬉しかったのは俺で……なんと言うか……花梨を選んだのはその初恋の相手だったからで……」

いったい何を言っているんだ俺は。

花梨だって呆れてるじゃないか。

「その……いるうちに惹かれていったっていうか……花梨の事が好きになっていったんだ」

「……」

「もう一度俺と今度はしんけんに付き合って下さい。お願いします」

腰を折り花梨に頭を下げる。

すると頭に濡れたものが落ちた気がした。

雨か?と思うとそれは花梨の涙だった。

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