彼の事が好きすぎる私。
花梨を家に帰し亮は携帯を開いた。
そこには山のようなメールやLINE、Twitterなどの通知。
内容はほとんど似たり寄ったりで花梨についての事ばかりだった。
そこに電話が1通入る。
「もしもしなんですか『香苗さん』」
『香苗さん』と呼ばれる人は電話の向こうで亮に向かって叫んでいる。
「だからあれは俺の彼女ですよ。信用ないですね。はい、『香苗さん』のことはなんとも思ってません。……わかりましたか?」
まだ向こうで叫んでいるような気がしたが亮は呆れて通話を切った。
「……これでよし、と」
携帯の電話帳や通話履歴、メールなどの履歴から女のものを全て削除した。
亮の顔は街灯にあたり不思議に笑っていた。